信州競売情報
| ●最低売却価額の逓減率 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 最近、長野県内の裁判所の競売物件を見ていて思うのですが、期間入札に付され、一、二度売却されないと最低売却価額が一気に下がっているようです。四割くらいは下がります。裁判所の記録には、「数回の売却手続きを経ても落札せず、市場性減価の発生を認めざるを得」ないと記述され、その減価率が50%と査定された事案もあるくらいです。一回目の入札の場合、通常はその減価率は20%ほどですから、「本当に格安だな」と改めて思います。 これに、競売不動産の特殊性に基づく「市場性修正」が加えられます。多くの場合、40%ほど引かれます。単純にかけ算をすると、(1−0.2)×(1−0.4)=0.48 ということになります。最低売却価額は不動産価額の半値以下ということですし、減価率50%で計算すると3割ということになります。 なお、競売不動産の特殊性とは、(1)原則的には売主の協力が得られず、物件についても立ち入ることは困難であること。(2)代金支払い上の制約があること。(入札にあたっての保証金及び購入代金の速やかな支払いの必要性)。(3)買い受け時に発生する各種の問題の解決については、基本的に法的手続きに依らざるを得ないこと。(4)通常取引の物件において期待できるアフターサービス等は、原則的に望めないこと、が指摘されます。 平成15年物件が中心になりはじめてきましたが、最低売却価額の大幅な引き下げの事情が背景にあって、いつまでも未売却のままという事案は減っていくと思われます。過去物件(たとえば、平成12年、13年など)も、気が付いてみれば、意外に少ないです。競売物件の買い受けは進んでいます。ちなみに、長野県内では伊那支部の物件数が増えています。 |
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| ●競売物件の変身 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 長野市近郊のベッドタウンに所在する、ある店舗兼居宅が入札に付され、落札されました。もう少し、詳しく説明すると、宅地444.92uに建つ亜鉛メッキ鋼板葺二階建(一階132.49u、二階41.40u)で、最低売却価額は7,728,000円でしたが、僅かに上乗せされて落札されています。 その後、この物件は、約一千八百万円程で一般住宅に変身して、通常の不動産売却ルートにて売買対象とされています。一部未完成部分にも手が加えられ、またきれいにリフォームされていますから、単純に結論を出すことはできませんが、競売不動産によって手に入れることができる資産価値の一指標にはなるのではないでしょうか? 個人で不動産を落札し、壁のクロスを張り替えたり、屋根の補修・水回りの点検などを自ら行なうことは難しいことではありませんし、プロに相談を受けながら、自分で造っていく楽しみを覚えると、競売不動産にはいろいろな味わいがあります。ペンションや店舗として買い受けるとなれば関心から外れる物件でも、一般住宅と考えれば、かなりリッチな居住空間になります。 あるいは、山林や原野でも、木を切り、草木を整理すれば宅地に変身しますし、一般の人が買い受けできない農地でも、しばらく買受けされなければ原野や山林に現況が変わり、そうなれば一般の人でも買い受けできます。この辺の柔軟性が競売参加の醍醐味です。 |
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| ●短期賃貸借制度の廃止? | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 短期賃貸借制度とは、抵当権設定後に不動産が第三者に賃貸された場合、抵当権が実行され、買受人がこれを競落したときでも、期間が土地について原則5年、建物について3年を超えない短期賃貸借は,その残余の賃借期間に限って,買受人に対抗することができるというものです。 買受人の立場からすると、落札後も存続・負担する権利等として充分注意を払わなければならない点です。物件明細書に記載されてる事情ですが、場合によっては、所定の期間が過ぎても明け渡してもらえないことや、そもそも虚偽の短期賃貸借契約を偽装して、競売それ自体が妨害されることもありました。 そこで、民事執行方の改正案において、この短期賃貸借契約の廃止が検討されています。地方の競売物件の場合、債権者たる金融機関等が積極的に物件をきれいにする(妨害排除)等の手続きをとることが少ないので、短期賃貸借制度の乱用を防ぐためには有用な改正かもしれません。 新聞の紙面などには、「占有屋の排除を強化する」ものとして、競売を促進する措置と理解されているようです。一般市民の競売への参加には追い風と考えられます。しばらく、見つめていきたいと思います。 |
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| *民法第602条 〔短期賃貸借〕 処分ノ能力又ハ権限ヲ有セサル者カ賃貸借ヲ為ス場合ニ於テハ其賃貸借ハ左ノ期間ヲ超ユルコトヲ得ス。 一 樹木ノ栽植又ハ伐採ヲ目的トスル山林ノ賃貸借ハ十年 二 其他ノ土地ノ賃貸借ハ五年 三 建物ノ賃貸借ハ三年 四 動産ノ賃貸借ハ六个月 |
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| ●競争入札妨害罪(2) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| かって、競売の知恵袋でも取り上げた競売妨害事件の舞台となったホテル物件の顛末です。 当該所有者と共謀者等は、某団体が占有するかのような外観と賃貸借契約が成立しているかのような形式を装い、自由な入札行為を妨害したということで「競売入札妨害罪」として有罪になったのですが、某団体の賃貸借自体については犯罪立証できず、某団体の利用が継続されている状態となっています。 整理回収機構(RCC)が長野県内の金融機関から債権譲渡を受けた物件で、刑事的に回収をサポートする方法に打って出たのですが、うまくいってないようです。もちろん、民事的な明渡等保全処分を行う方法はあるのですが、RCCにそれだけの切迫感があるのかどうかというところです。 RCC絡みの物件について時々問い合わせがありますが、わりと「筋の悪い」物件に関するものが多いようです。一般市民の立場からすれば、トラブル物件や買受けしにくい物件をRCCが引き受けてくれることは、決して悪いことではありませんが、地元長野県の状況をよく知らずに、金融機関から債権譲渡を受けているような気がします。 買受人の視点からは、やはり、第三者の占有する物件は避けるべきということです。入札記録を見ていると、事件は異なるのに、占有者(賃借人)や転借人に同じ名前を見かけることがあります。一定期間情報を見ていれば、すぐに判る事情ですので、当ホームページの定期閲覧のシステムをご利用下さい。 なお、一般市民が興味をもつ物件については、このような事態はほとんどありませんので、不必要に警戒することはありません。 |
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| ●記録に表れない権利関係 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 市内のマンションに入札しようとしている法人代表が公告資料を持って、担当者に質問しています。この記録には、債権者がだれで、どういう経過で競売手続きに臨んだが詳しく書かれていませんが、どうしてですか?手続きが進んだ後、何かトラブルになりませんか? これに対して担当者は、所有者や占有者の情報と違って、債権者の情報は、買受人には利害ある情報ではないという趣旨の話をしていました。すなわち、買受人は、債権債務関係が整理された、「真っ白な」所有権を取得するのですから、債権債務がどういう事情かは無関係であるということです。 この指摘は意外に重要です。落札あるいは買受け後、「前のペンション所有者に食材の代金をもらっていないのだが、支払ってもらえないであろうか」と言われた具体例がありますが、これに対して、「落札前の債権債務は私には関係ありません」と明確に否定できるからです。 先の法人代表は、さらに、この記録に記載されていない権利関係についての情報は裁判所にありますか、ないとしたら、どうすれば知ることができますか、と重ねて質問します。いざ、入札となると不安は尽きないものです。 記録に書かれていない権利関係があるかもしれないと考えるか、記録に出てこない権利関係はないと否定するか、これは考え方の問題です。正当な権利関係を有するならば、すでに競売手続きの中で主張されてきているはずで、そうなっていない(記録に反映されていない)ならば、原則そのような権利関係はないという毅然とした態度をとる方が、実際、トラブルは起こりにくいと経験的には言えますが。 ただし、裁判所の現況調査等と入札手続きとの間に、一定の時間があります。この間に、事情が変わることはありえますから、事前の物件確認は絶対に必要ですし、残額代金の支払いまで猶予期間がありますから、この時間は有効に使うべきです。 記録に現れている権利関係と債権者情報については、また、別の機会にお話させていただきます。 |
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| ●最近の現地調査事情 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 裁判所に取材に行っているといろいろな方のお話を耳にすることがあります。最近時代だなと感じた事例に、こんな話があります。 関東から長野県へ物件の現地調査に来たらしいのですが、地理に不案内なので、競売係担当者に場所を質問しています。しかし、当然なのですが、競売係の職員はその物件が所在する「市」までの行き方しか教えられませんでした。(物件についての具体的なことは答えてくれないのが競売係と思っていましたので、分かるかぎりで説明していたのは、地方の良さだと思います。) 私なら、競売係ではなく、執行官に聞くのだけれどなあと内心思いながら、また、困っているのなら声をかけようかと逡巡していました。しかし、その方は、「自動車のナビゲーターである程度の所までは行けるから大丈夫!」と力強く言い、競売係から出て行かれました。 物件の詳細がインターネットで分かる時代ですから、現地までカー・ナビで行くのも当然です。とはいえ、現地調査の仕事は執行官が行っています。したがって、せっかく裁判所まで足を運んだのであれば、執行官室に顔を出しても損がないと思います。地方の特殊事情など親切に教えてくれる執行官もいます。 なによりも、入札書等の書類は執行官から貰うのが通例ですから。 |
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| ●不良債権と外人投資家 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 長野県各地の裁判所の期間入札物件は、一時に比べ、大分物件数が減ってきました。たとえば、佐久支部では、平成12年・平成13年前半までは、期間入札、特別売却あわせて百数十件でした。したがって、買受けにおいても、特別売却に回ってからというやり方もかなり成功していたようです。しかし、現在では、期間入札、特別売却あわせて50件程の数になってきていますから、期間入札で売却済みとなる傾向です。これに伴い、特別売却の最終期限が大幅に短くなっていますので、ご注意下さい。 さて、買い受けている方たちは、老後を別荘・田舎で暮らそうという個人の方たちのほか、人目を引くのは、購入した不良債権清算の一環としての業者筋による入札です。もちろん、不良債権を購入しているのは外人投資家です。投資目的ですから、清算を急ぐ必要があり、業者に応札者や物件購入者を探してもらい、入札に臨んでいます。ある面では、競売促進に役立っていますが、強引な物件の引渡しなど、問題点も指摘されているようです。 なお、一般の買受け希望者が求める物件と業者筋が参加する物件とは、多くの場合、性質が異なりますが、物件数がもっと減ってくる近い将来、競合する事態も予想されます。一言触れるならば、業者は利益の確保ができる無理のない入札価額を設定するということです。 信州競売情報の申込者から見ると、最近では、若い女性の参加が増えてきています。インターネットの普及と不動産のここまで落ちた価格ということでしょうか。 |
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| ●担当者のつぶやき | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 裁判所の競売事件を担当している方からメールをいただきました。最近の競売状況の資料としてHPで紹介いたします。 『久しぶりにアクセスさせていただきましたが,ますますパワーアップしている(@_@)といった感じですネ。競売に参加される方々や代行業者の視点に立ったこのHPの内容には正直関心させられ,見習わなければ・・・と思っています。ただ,なかなか制約が多く運用だけでは,皆様のご期待に添えないことが多く心苦しく感じています。(本当は,今月のお勧め物件とか,「危険 手を出すな」などと書きたいのですが・・・)』 『地方では売却ための保全処分の申し立てが少ないなど,金融機関には地方都市の一般住居用家屋等で競売妨害が行われていてもあまり関心はない(言い換えれば,手間と費用をかけても回収できる額が少ない)ようで,裁判所に投げっぱなしという状況です。』 『全国的に競売市場が活性化し,新しい不動産業者等の参入が増えるにつき,早期の転売を急ぐあまりか,非常識な(後ろに手が回りそうな)引渡交渉が行われることが増えているようです。多くの所有者は,お金が払えなくなっただけで,犯罪を犯した人ではないのです。「小さな物から荷物を出し終わり,最後に嫁入りタンスを運ぼうと家に帰ってみると,鍵を勝手に開けて入り込まれ,2階から庭にタンスを投げ捨てられていた。」と電話がかかってきたときは・・・(;_;)。こんな,話もHPで紹介していただければ幸いです。』 さて、金融機関は競売妨害が行われていてもあまり関心がないという指摘は、長野県内の競売物件についても言えることです。しかし、入札情報などの公知化頻度が高くなると、妨害者がだれなのかが逆に特定され、人の口にのぼるようになってきます。このことは、地方では、競売妨害の抑止力になります。 信州競売情報もその一翼を担う、情報公開の「功」の部分です。 |
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| ●最低売却価額の圧縮率 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| お問い合わせの中で最近上位にランクされるようになったのは、「次回の入札に際してどこまで価額が下がりますか」というものです。すなわち、目指す物件をある程度特定しつつ、買い頃の値段まで眺めながら決めようという考えです。競売を専門とする業者と同じような視点で、市民一般に競売参加が促された結果ともいえましょうか。 今回長野地裁に入札されている事件(平成13年12月5日〜13日)を例に見てみましょう。いくつかの事件がちょうど半年前(平成13年6月13日〜21日)、期間入札に付されています。したがって、そこから最低売却価額の圧縮率を確認します。
なお、同地裁◆事件番号平成7年(ケ)第50号のホテルは、今回、10,627,000円ですが、前回平成12年11月においては、27,990,000円、さらに平成12年4月においては、37,633,000円です。つまり、ここ一年では38%、一年半では28%に下がっております。 事件番号の古い物件については、一般的には敬遠される傾向にあります。しかし、何回か最低売却価額が下がっていますから、格安なことは明かです。したがって、一方でなぜ買い受けされないについての理由を確認し、それが買い受けしようとする方にとって障碍でないならば、あるいは別に解決策があるならば、買い受けを拒む理由はないこと言うまでもありません。 この解決策を練るあたりを競売の醍醐味と思うゆとりが肝要です。機会を改めて、この解決策の具体例について触れてみたいと思います。 |
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| ●最低売却価額の変遷 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 競売物件が結局買受けされなく、次回の入札に付され、改めて鑑定評価される場合、実際、どのくらい価額は変動するのでしょうか。現今の不動産市場が前提となっているので、機械的に数字が出るものではありませんが、今回の期間入札(平成12年12月6日から14日)を例としてみると、割合、大胆に減価されている物件が散見されます。 参考までに、長野地裁佐久支部◆事件番号・平成10年(ケ)第7号 の区分所有建物(リゾートマンション・床面積93.87u)を見てみると、 平成11年 9月 8日から17日の期間入札では、最低売却価額 12,931,000円。 平成12年 5月10日から18日の期間入札では、最低売却価額 9,391,000円。 平成12年12月 6日から14日の期間入札では、最低売却価額 6,193,000円。 管理費の滞納などの問題はありますが、昨年の半分までに価額が下がっています。今回の物件を初めて目にした方は、たぶん600万円の物件として評価するはずです。しかし、過去の経緯から判断すると、また別の評価も生まれます。また、建物は記録によると「昭和63年8月頃新築」となっていますから、バブル期物件で、売り出し価格はもっと高かったと推測されます。 編集部が、競売物件を探すに当たって、半年あるいは一年位の期間の中で物件を見つつ、入札に望んで欲しいと考えるのは、以上のような理由も一つあります。 佐久支部に限らず、長野県内の裁判所の競売物件は平成12年物件が加わったこともあって、かなり増加してきています。たとえば、佐久支部では、いままでは30〜40物件位でしたが、最近は60物件強になっています。したがって、落札率も低下してきているようですから、このような状況からすると、物件選択の機会はある程度確保されていると思われます。 なお、物件の詳細情報は会員ページを参照下さい。 (編集部注)最高価買受価額 6,220,000円で入札されました。 |
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| ●現地調査 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 現在の裁判所の入札制度は、買受人の利便を考えて、裁判所に足を運ばなくとも物件の買い受けができるようになっています。たとえば、物件情報自体は「信州競売情報」その他新聞情報などを利用し、入札書等必要書類は郵便で取り寄せ、保証金は指定口座に振り込んだうえで、入札書は期間内に送付することができます。その後の手続きは、裁判所の指示にしたがえば、やはり、裁判所・法務局(登記情報提供サービスを利用すれば、ホームページ上から謄本の閲覧・プリント・アウトができます。詳しくは、リンクページを参照下さい。)・役所などに出向かなくても手続きができます。 しかし、ここにいくつかの落とし穴があります。とくに、大きな問題となるのが、現地調査を省いてしまう場合です。裁判所の記録に現況調査報告書がありますが、これはあくまで、調査時点のことですから、現実に入札にかけられた時点とのタイムラグがあります。 実例ですが、入札前に現地確認をしたにもかかわらず、落札後、買い受けた土地にタイヤが山積みされていた事件がありました。あるいは、移動可能なものですが、倉庫が建てられていたこともあります。いずれも、関西のある裁判所の事例です。所有者側も事前に入札状況を調べている気配があります。 最近、長野地裁伊那支部で、入札20日程前になって、廃材約40トンが入札予定の土地に運び込まれ、入札が取りやめられた事件があります。これらは、もちろん、例外事例で、長野県内の競売物件は都市部のものと異なって、それほど複雑な事件はありません。しかし、今日のゴミ問題と係わって、上記のような産業廃棄物の不法投棄の対象とされることが時々あります。この点、長野県の山林・原野などの物件については、一つ、心しておいていただきたい点です。 平成12年物件が出始め、初めて入札にかかる事件が増えてきますが、入札前に必ず現地確認を怠らないようにして下さい。また、落札後、残金を支払う前にも確認する用心が必要です。 |
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| ●競争入札妨害罪 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 信州競売情報創刊時、長野地裁のホテル物件を掲載したことがあります。ほとんど稀なことですが、編集部注として、「要注意物件」に指定しました。本来ならば、掲載さえしないのですが、トラブル物件の例として取り上げました。 一つは、某団体名の看板が掲げられていること、他に、形式上賃貸借契約が締結されていて立ち退きに障害があることがその理由です。前回の知恵袋で「所有者はどういうわけか、銀行側には付かないようです」と所有者と共謀者の談合を指摘したのも、この事件を念頭に置いてのことでした。 本来、このような物件が裁判所の競売情報として出ること自体、個人的には競売制度の崩壊と感じていました。市民が競売に参加するための信頼性は、法と正義を実現する裁判所こそがこのような事態を解決することに係っているからです。 ところが、最近、当該所有者と共謀者の計3名が「競売入札妨害罪」で逮捕されました。某団体が占有するかのような外観と賃貸借契約が成立しているかのような形式を装ったことによって、自由な入札行為を妨害したからです。 抵当権者に明渡し請求権を認める民事的アプローチ、本件のような刑事的アプローチなど、競売の公正な運用を積極的に保証する流れになってきているようですが、買受人の立場からすると、競売にかかる前にトラブルは解決されているべきです。 トラブル物件の解決は、買受人ではなく、物件処分に一番利害関係のある銀行など金融機関の強気な態度が近道なのかもしれません。なお、執行官に入札価額を相談する人がいますが、入札の妨害になりますので気を付けて下さい。 |
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| ●抵当権者にも不法不動産明渡の権利が認められる! | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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平成11年11月24日、最高裁大法廷判決で、競売手続に関し抵当権者にも不法占有不動産に関して明け渡し請求権が認められました。 |
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| ●物件記録をそれ程悲観的に見ることもない? | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| この部分については、事件処理の終わった情報を材料にしておりましたので、割愛させていただくことにしました。ご了解下さい。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| ●賃借権の設定された(ペンション)物件 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 少し前までは、所有者あるいはその家族が占有(居住)する物件は入札が敬遠されていましたが、「引渡命令」という簡易迅速かつ費用のかからない明渡方法が広く知られてきた結果、逆に、引渡命令が執行できる典型的事例として、所有者占有物件は入札の障碍事由ではなくなってきています。 そこで、最近では、不動産が差し押さえられると第三者が(短期)賃借権に基づいて占有するという形態をとって、入札等を避けようとするのが通例です。ただし、このような事例の全てを占有屋による執行妨害と決めつけてよいかというと必ずしもそうではありません。 たとえば、ペンションが入札に付された場合、多くは(短期)賃借権が設定されているのですが、裁判記録には「当該賃借権は買受人には対抗できない。権限のない占有は引渡命令の対象になる。」等の記述があるにもかかわらず、実際には、そのような物件に手を出す人はいません。そして、結局はその(短期)賃借権者あるいは関係者が第一回目の入札で落札しています。つまり、この場合の(短期)賃借権は、競売の予約(?)とでも呼ぶべきものです。間に金融機関が入って、競売事件を積極的に指導し、不良債権の処理を計っていることが推測されます。 通常の売買ではなく、競売を絡ませるのは、競売によっていったん債権債務関係が清算される、その機能を利用してのことかと思われます。このことの当否は別として、競売のこの機能を買受人はおおいに意識すべきです。 ペンション経営において競売で落札した場合には、また別のメリットがあります。5000万から1億近い借金を背負っての経営ではなく、2000万から3000万の借金で出発できれば、その時点で経営の成功はかなりの程度保証されたも同然です。経営上の負債が事実上縮小したというわけです。ただし、これも最低売却価額付近で落札するという前提ですが…。 |
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| ●基準地価の下落と入札価額 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 平成11年9月20日、国土庁が発表した基準地価によると、長野県内の地価基準は軒並み下がっています。長野市内は、住宅地が7.4%、商業地が18.9%の下落で、長野オリンピック以後の一つの傾向です。ただし、市町村別で見てみると、北佐久郡軽井沢町の下落幅(−13.8%)が一番で、平成3年のピーク時点の半分以下の価格になっています。そしてこの傾向は、北安曇郡白馬村、小県郡真田町など、リゾート地・別荘地を抱える地域に顕著なものとなっています。したがって、競売価額にも当然反映され、リゾート地・別荘地の最低売却価額は、売出価格に比べ大幅な割安感があります。(売出価格1000万、最低売却価額が管理費の滞納分を含めても200万程度の物件は信州競売情報でも紹介しています。) このような状況を前提にすれば、たとえば、長野地裁佐久支部の軽井沢物件など、あまり無理した価額で入札等する必要はないわけです。平成10年、11年物件など、まだ1回目の競売手続きの場合には、現実に利害関係を有している人が複数存在していることもあって、実際の入札価額はある程度上がりますが、平成7年、8年、9年物件など何度か競売手続きを経てきている物件については、最低売却価額に近いところで落札する方針が賢明です。 競売価額自体、一般不動産価格より少なくとも3割程度は安いので、3割上乗せ価格でも、資産的に損をすることはありませんが、もう少し冷静な価格でもよいのではと思う事例が少なからずあります。どうしても欲しいと思えば高い値段を付けてしまいますが、競売に臨むには、ある一定の期間内に希望物件を落札すればよいという余裕が大事です。 老夫婦が入札手続きをしている光景を時々見かけますが、時間的・金銭的にもゆとりがあっての入札でしょうから、半年・1年の複数回の入札で希望物件を落札するくらいの自戒が必要なのではないでしょうか。信州競売情報が会員ページにおいて、定期購読を前提にしているのもこのような理由からです。 なお、平成10年、11年物件において、一見するとトラブル物件と思われる物件が意外に落札されておりますが、これはその物件の利害関係人が積極的に入札に参加しているからです。その意味では、新しい物件の入札には、利害関係人が存在するという意味で、十分な注意が必要です。 かっては、事件番号の旧い事件には要注意と指導してきましたが、時の流れの中でトラブルの種が風化してしまっていることもあるようです。 |
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| ●特別売却について | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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裁判所の不動産競売は、書面にて参加し、価額を争う入札(期日入札、期間入札)形式が通例です。多くの裁判所が採用する期間入札は、一週間程の期間内に書面で申し込んだ人の内、最低売却価額を越える、一番高い値段を付けた人が物件を落札いたします。法律関係は裁判所が整理してくれるので、その限りでは負担のない所有権を取得します。所有権移転登記まで、裁判所が行ってくれます。競売物件は、一般の不動産市場価額より三ないし四割前後安いので、最低売却価額に近いところで落札できれば、資産的に損することもありません。 |
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| ●競売で夢を買う! | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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平成11年9月8日から9月17日の長野地裁本庁の期間入札物件(売却実施の期限・平成11年12月21日までの特別売却物件に回りました。)に、宅地740.50uと居宅(1階 148.14u・2階 39.01u)とで最低売却価額64万円という物件が出ています。物件記録には「建物管理は全く行われておらず、維持管理の程度は極めて劣っている。附属建物は外壁が大きく損傷し、基礎が崩れているため、いつ崩壊するか判らない状況にあり、防災上危険な建物である」と記載されています。 *編集部注・平成11年9月22日 |
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| ●競売物件の住宅金融公庫の融資利用について | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 平成11年7月 1日より、住宅金融公庫の中古住宅購入融資が競売物件についても利用可能になりました。執行官が現況調査する際に融資適格を事前調査する手続きを踏むようです。したがって、すでに現況調査の済んでいる物件については調査が難しいため、「公庫融資利用可能」の競売物件が実際に公告されるのはもう少し先になります。公庫融資手続には時間がかかるので、あわせて、代金納付期日を売却確定日から
2ヶ月以内(通常は1ヶ月以内)にする措置もとられるようです。 このような公的措置だけでなく、債権者たる金融機関も積極的に「競売ローン」を設定するよう努力すれば、自己の不良債権の減少にも弾みが付くのではと思うのですが。 |
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| ● 空き家・廃屋事情 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| たとえば、信州に足を運び多少苦労すれば、素人にも、空き家・廃屋などあちらに一件、こちらに一件と発見できるものです。これは、田舎生活が一種のブームになった現在でも、それほど変わりのない状況です。しかしながら、これらの家をたやすく手にいれたり、あるいはすぐに借りられるかということになると、話はそんなに簡単ではありません。いやむしろ、だからこそ、空き家として残っているということができるのかもしれません。 一つは、その土地柄があります。よそからの人達を受け入れる気風があるかどうかということですが、村などが、過疎対策の一環として、空き家・廃屋の有効利用に積極的であるかどうかが、一つのポイントです。 もう一つは、まさにその家屋の所有者側の問題ですが、所有者が家を売ったり、貸すことに意欲をもっていても、その配偶者、子供、祖父母あるいは親戚などが反対するというケースです。現にその家に生活していなくても、自分にとっての田舎として、あるいは先祖の思い出の地として残して置きたいという根強い思い入れに、それは基づいています。都会から来て田舎に生活する人がよく体験することですが、わりと地元の人は、家・土地を売ってもよいという話をします。そして話はある程度進み、場所も見、金額も決まり、さて登記という段になると、あの話は無かったことにしてくれということが少なくありません。これらの背景にあるのも、このような土地・家に対する都会人からは想像もできない親族一体となった共有感情です。 この点で、競売を利用しての田舎の家などの取得は、裁判所という国家機関が行う競売手続が介在するため、そのようないわば伝統的感情が入る余地がない故に、空き家等の取得自体はかなり容易であり、めんどうな感情的軋轢を避けるという点ではよい方法です。というよりは、一般人がなしうる唯一の方法といっても過言ではありません。 ただし、それでも競売の場合、比較的短い時間内で買うか買わないのかの判断をしなければならないわけで、その土地に住む人々の気風まではなかなかわからないものです。裁判所の調査も、現実の法律上の問題点を中心としており、そのような見えない部分にはもちろん及んではおりません。 したがって、信州に家等を持ちたい場合、安い物件があればどこでもよいから手に入れるというよりは、ある程度地域を決め、その範囲内の物件を多少の期間の中から探していくという方法をとっていただきたいと思います。そしてその時間を利用して、自分の目指す土地の各状況などをある程度事前に調べたり、気を向けるなどして、了解しておくことが大切です。またいうまでもないことですが、無理のない入札価格の決定が、何にもまして重要です。無理のない価格での落札に成功すれば、その後の手続等もやはり無理なく進行します。 ちなみに、田舎に家などを落札した後、前所有者やその一族、さらにはやはり同じく入札に参加していた地元の人等から、買い戻しあるいは買い受けの申込みを改めて受けることがありますが、その場合には、トラブルの種を避けるためにも、自分の意思を明確に述べることが肝要です。 |
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