信州競売情報


《競売の手続き》                       

入札可能な金額が引き下げられます!!

「最低売却価額」から「売却基準価額」へ

平成17年4月公告分の入札から

1.「最低売却価額」が「売却基準価額」と呼称が改められます。
2.入札可能な金額は、「売却基準価額」より20%低い価額(これを「買受可能価額」といいます。)以上の額となります。
3.「売却基準価額」と「買受可能価額」はいずれも公告されます。

*売却基準価額とは、評価人の評価額を基に裁判所が定めた当該事件の最低の価額であり、従来の最低売却価額に相当するものです。買受可能価額とは、平成17年4月施行の改正民事執行法により、売却基準価額(従来の最低売却価額に相当する。)を2割下回る価額での買受け申出が可能となったのにともない、その2割下回る価額(当該物件の買受けをするのに最低限必要な価額)を明示するものです。

 売却基準額1000万円の場合、買受可能価額は売却基準価額の20%低い価額になりますから800万円です。したがってこのケースでは、800万円以上の額が有効な入札となります。
*図1参照
*次順位買受けの申出

不動産買受手続一覧
公告の閲覧
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公告ファイルの閲覧
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現地調査
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入札 (認印の持参)
  矢印
開札(最高価買受申出人)
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売却許可の決定
売却許可決定の確定
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代金納付期限等の通知
  矢印
代金の納付(所有権取得)
(入札書に捺印した印鑑)
  矢印住民票・固定資産税評価証明書・登記簿謄本・登録許税(所有権移転登記および抹消登記)・送料(切手)
登記
登記済証送達
  矢印     矢印
引渡命令  矢印
  矢印     矢印
不動産の引渡
(固定資産税・不動産取得税)
 右図は、一定期間内に入札行為を行う期間入札と呼ばれる手続きの流れを説明したものですが、特別売却は、入札の代わりに買受けの申出を行えば、その時点で買い受けが決まる制度です。価額を争うのではなくて、一番初めに買い受けを申し出た人が物件を取得するシステムです。「早いもの勝ち」といわれる所以です。買い受けが決まった後の手続きは裁判所の言うとおりに一づつ片付けていけばよいのですから、物件の調査に集中できます。

《手続き詳細説明》

1.公告・公告ファイル

  地方裁判所に掲示される公告を見て、自分の欲しい物件を見つけた場合、通常は(不動産)競売係の前に置かれる公告ファイルを確認することからまず始めます。公告ファイルは当該事件に関する一括資料で、物件目録、物件明細書の写し、現況調査報告書、評価書の写しなどから構成されています。各書類のポイントを概括してみましょう。

【物件目録】には、目的不動産の所在・地番・地目・地積・構造・床面積・持分などの他に、一番重要な最低売却(買受申出)価額・保証額さらに固定資産税額などが記載されています。 

物件明細書の写しでは、売却後も存続する各種の権利・負担が明らかになります。したがって、この欄に「賃借権あり」との記述がある場合は要注意です。ただし、占有の実体がない賃借権については心配いりません。 

現況調査報告書は裁判所が調査するもので、それによって目的不動産の現実の形状、占有関係その他の現況が明確になります。とくに家の場合、空家なのか、債務者等が占有しているのか、あるいは全く別の第三者が占有しているのか等がわかります。第三者が占有する場合には、一般の方は避けるべきです。

評価書の写しは、通常は不動産鑑定士の評価に基づいており、地図・公図・写真の引用もあり、目的不動産の位置および状況、利用状況、公法上の規制、経済性などを含めた、かなり実質的な内容を含むものです。  

 さて、トラブル物件は、いままで何度も競売に付されながら落札されてこなった、事件番号の古いケースに時として見受けられますので、このあたりに気を付けて公告ファイルを検討して下さい。


2.現地調査の注意点
 対象となっている土地が山林・原野の場合には、物件の特定が困難なことがあります。しかし、通常は、裁判所に備えつけられている当該物件に関する記録の中で、公図、地図、地積図さらには写真等を参考にすれば、裁判所側で事前に現地調査をしているわけですから、ほとんど、物件の特定は可能です。

 もっと正確に知りたい場合には、役場や所轄の法務局に行って資料を直接調べることになります。たとえば、役場で番地を告げ当該物件の公図をもらえば、隣地の番地や地形がわかりますし、さらにそれが地図上でどこにあたるのかも、わかるかぎりで教えてくれます。また法務局で土地の登記簿等を調べれば、隣地の所有者がわかります。(場合によっては役場でも教えてくれます)土地の境界に関しては、土地に杭などが残っている場合、あるいは開発・管理会社の地図・公図などが手に入る場合を別にして、隣接所有者に聞くのが一番早い方法かもしれません。

 もちろん、もとの所有者に聞くことができればよいのですが、自分の意に反して手離したという意識がありまずので、心良く教えてくれないでしょうし、所在不明の場合も多いうえ、入札前などでは取り去げのケースもありますから、これは避けるべきだと思われます。

3.期間入札について

  裁判所が一定期間(通常は一週間)の範囲で入札期間を定め、その期間内に入札を受付つけるもので、郵送でもできる点がメリットです。そして、後日開札をして最高価買受申出人を決定します。

 入札しようという人は、執行官から入札書用紙と封筒を受け取り、これに必要事項を記入します。その際、事件番号はもちろんのこと、物件番号の明記を忘れないようにして下さい。一括売却以外の場合には、その物件番号が重要となります。たとえば、「1.所在…」の小番号1がその物件番号を表示しています。入札価額は、最低売却価額以上でなければなりません。入札書の記載を訂正すると無効になる場合もありますので、書き直しまたは訂正の方法について事前に聞いておいて下さい。

 郵送で入札する場合には、所定の封筒に入れた入札書を郵送用の封筒に入れ、書留郵便(速達)で期間内必着で送付します。入札期間を過ぎてから配達されたものは無効となります。

 入札をするときは、同時に保証金を提供しなければなりません。公告に記載されており、普通は最低売却価格の二割です。その提供方法は、次の二つのいずれかで、通常は、入札期間満了までに裁判所の指定預金口座に保証金を振込み、執行官室でもらった入札保証金振込証明書にその金融機関の証明書をノリ付けし入札書とともに提出します。(ただし入札専用の封筒に入れてはいけません。)入札期間中に裁判所の預金口座に入金済みにならならなければいけないので、「電信扱い」にするのが安全です。もう一つの方法は、銀行または損害保険会社と支払保証委託契約を締結して、その証明書を提出するものです。

 特別売却も含め競売手続一般のため、前もって用意するものは、保証額相当の金銭等と認印だけです。なお住所は住民票記載のものにより、代理人の場合には本人の委任状が、法人の場合には資格証明書が他に必要です。


入札書見本


4.売却許可の決定

 開札により、最高の価額をつけた人が判明しますが、その人が「最高価買受申出人」と定められ、保証金はそのまま裁判所に領けられます。それ以外の人の保証金は原則として返還されます。そして最高価買受申出人に特こ欠格事由がなければ、売却許可決定が公告日時になされ、通常は一週間程の不服申立ての期間の後確定します。

 この売却許可決定確定の日から一ケ月以内の適当な日を裁判所が残金の納付期限と定め通知しますので、その日までに買受人は残金を指定された方法で納めます。買受人が期限までに代金を納付しないと買受ける資格を失い、しかも提供していた保証の返還も受けられません。
 
 代金が納付された時に不動産は買受人の所有となります。その際同時に、住民票・固定資産税評価証明書・登記簿謄本・登録免許税(所有権移転および抹消登録分)・送料(切手)を提供することとなり、これにもとづき、裁判所書記官が職権で登記嘱託をしたうえ、登記済証が買受人に送達されることになります。

 なお、代金納付とは「売却代金・登録免許税等納付書」によって、裁判所へ必要な書類を提出することをいいます。銀行等から期限まで残額代金を振り込んだ場合でも、期限までに裁判所へ書類が提出されない場合には代金納付とはなりませんので注意して下さい。

4−2.登録免許税の軽減措置

 個人が建物を転売目的ではなく、自己の居住として使用する場合で、一定の条件が整い不動産所在地の市町村役場の資産税課でこれに該当すると認められ、住宅用家屋証明書が発行された場合には、登録免許税が軽減されます(租税特別措置法73条)。なお、この住宅用家屋証明書に記載される「家屋を取得した日」の日付は、裁判所に代金納付した日と同じ日になる必要があります。発行された住宅用家屋証明書を代金納付時に裁判所へ提出して下さい。

 個人又は法人が、中高層耐火建築および当該中高層耐火建築の敷地の用に供されている土地の権利を取得した場合で、目的不動産が中高層耐火建築物であること等を内容とする国土交通大臣の証明書を添付した場合は、登録免許税が軽減される場合があります(国土交通省ホームページ)。 


5.不動産の引渡命令

 競売不動産の買受人は、買受代金の納付によってその所有権を取得し、裁判所の職権により、その所有権移転登記を受けます。そして、不動産の引渡しに手続きは移行します。空家・空地でだれも占有していない場合や、債務者・占有者が任意に引渡しをしてくれる場合には特に問題はありません。さらに取得した所有権に基づいて、引渡しを拒む債務者・占有者を相手に、明渡訴訟を提起することもできます。しかしながら、これは、一般の人には費用・時間の面などでかなり困難な選択といえましょう。

 そこで、民事執行法は簡易迅速に競売不動産の占有を確保できるように、引渡命令の制度を定めております。たとえば、債務者(およびその家族)が居住する場合など、任意の引渡しが受けられなければ、この引渡命令の申立を行ないうるわけです。さらに不法占有者に対しても有用な対抗手段となります。ただし、一般の人は、賃借権・使用借権のある競売不動産には手を出さない方がよいと思われます。

 この引渡命令という制度は、買受人の保護のためにもうけられた特別の規定ですから、その意義を十分理解されたうえで使用することに、別段、躊躇の必要はありません。そして、その引渡命令に基づいて、裁判所に引渡の執行をお願いすることになります。

 なお、申立ては競売を行なった裁判所(執行裁判所)に書面あるいは口頭で行います。その時期は、代金納付の日から6カ月以内とされていますので、ご注意下さい。


*以下の文章は、ある裁判所に置かれている資料ですが、素朴な文章で裁判所の立場を表現しているものとして、そのまま引用させていただきます。
買受希望の皆様

 ここにある物件は、民事執行法に基づく売却物件です。不動産業者を経由した物件ではありません。野菜に例えれば、畑で採れたばかりの大根のようなもので、手を加えてありません。それだけに、割安ではありますが、買った野菜の土を落としたり、根を切ったりするように手間がかかります。つまり、買った物件の引き渡しを受けるには、基本的に、買主が自分で直接現在の所有者(あるいは占有者)と交渉しなければなりませんし、買った物件の整理、掃除などは買主が自分ですることになります。
 裁判所は物件を現状のまま売却するだけで、物件をきれいに整理してから引き渡しすることはしませんので、注意してください。

 なお、買い受けた物件の所有権移転の登記及び差押・抵当権等の登記の抹消登記手続きは、必要書類を提出していただいて、裁判所がいたします。

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